コロナ禍で新年会や忘年会や、歓送迎会が消滅しました。
いわゆる飲みにケーションなるものがほぼ死語となったわけです。
ASDなら、そういうものはなくなったほうが楽なのでは、と思われるかもしれませんが、むしろ逆で。
私の場合、飲み会はそんなに嫌いではありませんでした。
酒の席では、自分から話を振らなくても。とりあえず相手に話を合わせていれば良かったのです。
「普段は寡黙だけど、酒の場では割と話せる人」みたいな受け取り方をされることもありました。
これがなくなるということは、普段は自分から世間話を振る必要が出てきます。
宴会という場でごまかされていた私の本当のコミュニケーション能力が、白日の下に晒されることとなったのです。
実際飲みニケーションで助かっていたのは、コミュニケーション強者ではなく、私のような障害者なのですね。
自閉症の人間が自分からコミュニケーションを取るようになったといえば、なんか良い話のようにも聞こえますが。
またコロナウイルスが蔓延しだして、しばらく飲み会もお預けになりそうで。
こういう不合理な現実も。飲まざるを得ないわけです。
飲みにケーションだけに。
完